福祉体験プランBOX

福祉体験を始めるにあたって

 福祉体験は、道具や器具などを使いながら擬似的に障害がある状況を作り出し、障害による物理的なバリアの体験、日常生活上の不便さなどから「障害とは何か」について理解を深めるとともに、障害のある人に対するコミュニケーションの取り方や介助の方法について理解する体験です。
 以下、この「福祉体験」を企画する際の留意点を挙げてみました。この体験がボランティア活動、障害者理解につながることを期待しております。

■福祉体験を企画する際の留意点
1.
体験によって何を感じとってほしいか目的を明確にする
障害による「不自由さ」や「生活での困難さ」だけを実感し「大変だ」あるいは障害者を「かわいそうな人」「助けてあげないとひとりでは何もできない人」と誤った障害観をもつ恐れがありますが、体験では障害による「不便さ」「障害(者)に対する社会のあり方」「社会環境」に気づくことがポイントです。
2.
福祉体験は障害理解の一部
福祉体験は、一時的に短時間行なうだけです。この体験では、障害理解の一部に過ぎません。
3.
障害者はみんな同じ障害ではない
見ためは同じようにみえても障害の種類、程度、部位、その人の生き方、性格などによって一人ひとり違います。 また、障害があっても生活できるように訓練などを行なっています。決して障害のある人誰もが助けを求めている訳ではありません。できることは自分でしたいと思っている人のほうが多いのです。一方的な善意の押し売りにならないよう相手の立場になって行動する必要性について考えることが求められます。
4.
生活の場面で障害理解を
障害理解をより図るためには、食事や買い物など、日常的な生活の場面を体験の場とするのがポイントです。

■スポーツやゲームを実施する際の留意点
1.
ゲームの内容を考える
障害のある人もない人も同じようにゲームを楽しみ、有意義な時間を過ごすことができるような活動内容を考えて楽しみください。
2.
対等な立場でできるように
対等な立場で、時には勝敗を争うことができるよう条件を整えながら、障害のない参加者が「手加減しながら」あるいは「退屈しながら」参加していることのないように注意してください。(またその逆もあります)


福祉体験を始めるにあたって/ 福祉体験の全体像
福祉体験プラントップへ 福井市社協トップへ